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|山行日|2017年9月29日|
|山域|谷川岳|
|ルート|一ノ倉沢南稜|
|メンバー|梅原、師田|
*記録
谷川岳の岩場は初見参.一の倉沢に入るのも二人とも初めて.
一の倉沢出合で装備装着.最初の高巻きへの入り口はすぐわかったが、ヒョングリの滝高巻き道の支尾根取り付き点がわからず若干迷う.下降は斜面がぬかるんでおり、懸垂で.雪渓がまだ残っており、崩れそうなスノーブリッジ下を四つ這いで必死になって抜ける.なんとかテールリッジ取り付きに到着し、最初のスラブ・樹林帯を抜けたところで休憩.快晴、衝立岩が圧倒的スケールで迫ってくる.テールリッジを詰め南稜テラスまでトラバース.テールリッジは思ったより短く残置もあり楽だったが、トラバースはそこそこ緊張.慣れた人がいないと下降には使いたくない感じだ.
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#ref(IMG_3179a.jpg,center,nolink,60%);
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南稜テラスで身ごしらえ・腹ごしらえして登攀開始.最初のピッチは核心のチムニー下でいったん切り、上に.チムニー自体は特に問題なくスムーズに抜ける.以後、つるべで最後まで.2ピッチ目途中から一気に曇りだし心配したが、終了点到達時にはまた快晴になった.最終ピッチの核心といわれる垂壁部分は5mくらい、特に被っているわけでもなく、濡れていなければ問題ない.
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&ref(IMG_3166a.jpg,center,nolink,30%); &ref(IMG_3197a.jpg,center,nolink,30%);
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終了点直上、懸垂ポイントの横で一休みし、カムなどはしまう.そこから国境稜線まで、最初こそ踏み跡あるが、ところどころ出てくる岩場も悪いし、岩溝も結構きわどい.烏帽子岩、衝立の頭(懸垂岩?)を過ぎると5ルンゼの頭と思しき壁に突き当たる.再度ザイル出して登ったが、支点は取れず岩はボロボロでここが一番時間もかかったし、緊張もした.頭の裏に踏み跡をまた見つけた時は生き返った気がした.
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#ref(IMG_3191a.jpg,center,nolink,50%);
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岩稜の痩せ尾根を通り越し、笹の斜面にわずかについた踏み跡らしきトレースをひたすら地平線目指して登る.こういう時に限って雲一つない青空.傾斜が緩んできたと思う間もなく縦走路に飛び出す.ハーネス・ガチャを外し大休止.すぐ横の一ノ倉岳へ、という話はまったく出ず、国境稜線をオキの耳へ向かう.振り返ってみれば、南稜終了点は遥か下で、国境稜線までのアルバイトがいかに大変か、よくわかる.国境稜線から見る越後側の斜面は笹の緑とナナカマドの赤が午後の日差しに映え一ノ倉沢側と正反対のコントラストになっていて心が和む.とはいえ目の前にオキの耳への登りが待っている.ひたすら足元見て通り過ぎる.トマの耳を、今日最後の登りと思って抜けると肩の小屋が突然視界に入ってくる.これも、脇目も振らずに西黒尾根に向かう.厳剛新道合流点で、休憩後残りを一気に下る.長かった.指導センター前で一休みし、また生き返る.
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初めての谷川岳の岩場だったが天気にも恵まれ快適な登攀を楽しめた.平日であり二人で一ノ倉貸切と大変贅沢な登攀だった.このルートを1933年に初登攀した小川登喜男の凄さを改めて感じてしまう.終了点から国境稜線までがしんどかったが、懸垂して降るにはもう少しトラバース部分の歩き方になれないと心配、という気がする.谷川の岩自体は、同じ東面ということもあり、前穂東壁・北尾根4峰正面壁と似ている気がした.
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登山指導センター4:27-5:02一の倉沢出合-7:45南稜テラス8:10-烏帽子南稜登攀-10:45終了点11:15-13:45国境稜線14:05-17:02登山指導センター
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