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2021/8/26/海沢渓谷支流竜神川

Last-modified: 2021-10-28 (木) 21:04:29 (30d)
Top / 2021 / 8 / 26 / 海沢渓谷支流竜神川
山行日2021年月日
山域奥多摩
ルート海沢渓谷支流竜神川
メンバー佐藤・松木

記録

黒部の沢に行くはずだったが長雨で断念。急きょ代替案を探す事になった。
「登攀系の海沢上部はどうっすか」
「あなたがリーダーなら行っても良いよ」
「下部は経験済みなのでリーダーやります!」

そんなわけで登攀系2級の沢に決定した。私の懸念は枠木沢の登攀。宗像さんの本にはちょーややこしい巻きの図が掲載されている。こりゃあ行かなきゃわからんな。今回は全てS藤くんに任せ私はサポートに徹するので最終的には彼の判断を優先するつもりだ。

スタート時間が諸事情あり1時間押す。そのせいでキャニオニングに追いつかれ、嫌な思いをする事になった。

○三釜の滝
サクッと越えた。釜が連なっていて美しい。

○ネジレの滝
遡行図では「3本まとめて巻く」とあるが、トラバースして滝に突っ込んでいるも画像もあった。
「どうする?巻く?」
「ちょっと見てみたいっすね。どうしてもダメなら釜に飛び込んで帰ってこれます」
最初の3m程の滝は右岸(バンド状の岩の上)をトラバース。バンドの確保支点でビレイ体勢に入る。すると・・来た!キャニオニングガイドツアー総勢10名?S藤くんはトラバースの佳境に入り緊張する瞬間。その時、後ろからキャニオニングの女性ガイドに声を掛けられた。

「すみませんこの袋どけてもらえませんか?」さも迷惑そうに言い放つ。
「・・すみません」S藤くんのロープバッグをハーネスにクリップした。
「もう少し前に出てロープも移動させてもらえませんか?私たちその場所から飛び込みたいんです!(ドヤ顔)」
「今ビレイ中なので動けません
(はあ?コイツ何言ってんだ?ここはアンタの沢か?!)」

クライミングなら先に取り付いてるパーティーに優先件があるのは当然、しかもロープの移動などもってのほかで、万が一釜に落ちたら流れに持って行かれ重くなり出せなくなる。もし彼女が触ったら怒鳴ってたかもしれない(笑)
S藤くんが中間支点にクリップしたのを確認し私はロープを除けた。その途端嬌声と共に客は釜に飛び込み始め、こともあろうかS藤くんの真下に泳いで行くではないか!ガイドの危機管理意識に大きな疑問を抱いた。

1P目
トラバースのホールド乏しくバランシー、かなり難易度高い。トラバース後は上にも残置あるが下へ降りること。その後右へ一歩渡ってハーケン1・リングボルト2でセカンドを確保
2P目
右壁の今にも切れそうな腐ったスリングを掴んで一歩上がり、滝の右側を直登。残置ハーケンあり。最後は木で確保。

○大滝
右岸から巻く。遡行図には
「小尾根を上がってバンドをトラバース後に岩茸石沢テラスに下り渡渉、回り込んで本流に懸垂で戻る」とあるが、さて。踏み跡多くどこから小尾根に上がるか迷うがトラロープを使うルート取りに。上がってすぐ見える枝沢、これが岩茸石沢だろう。テラスもある。沢の上流にもう1箇所良さげな渡渉箇所あり気になったが、S藤くんは奥の窪みに何かありそうだと降りる決意をし懸垂下降。私も降りてロープの処理をしてる最中「M木さん!ロープ抜かないでください!」窪んでいた箇所は10m程の立派な滝だった。これは登れないので登り返す。上がって探すとピンクテープとバンド!これだよこれ!結局気になっていた上流箇所が渡渉地点だった。こんな間違いや道探しも初遡行の沢の醍醐味だ。

大滝から枠木までは苔むした「ザ・奥多摩の沢」を歩く。空がひらけた場所では陽の光が沢床にキラキラと揺らめき至福の時間を過ごす。
「苔も綺麗ですね~こういうの好きなんですよ。楽しいっすね~♪」
S藤くんの口から満足気な言葉が溢れる。

○740二俣

○枠木大滝
本日の核心部。私の仕入れた情報では、トラバースよりも最初の直登箇所が難しいと聞いた。S藤くんは「行けそうです!」とロープも出さずに取り付く。最初は良かったがどんどんホールドが小さく甘くなり彼は逡巡しつつも安全地帯まで到達。私はと言うといやーここは落差があるからロープ出すべきだったなあ(クラックあったし)と後悔。最後の甘いホールドのリスク回避で上からロープを垂らしてもらった。

そのあとのトラバースは難しくはないが、途中で3m程の下降(足元切れてる)がありここをどう処理するか?が鍵になる。今回はゴボウで降りたが万全を記すなら懸垂だろう。トラバースではカムを使う箇所もあり彼の丁寧なセットは好感が持てた。

S藤戦略で難なく枠木を攻略し、小滝を進む。渓相は平凡となり倒木も煩くなる。ワサビ田が出てくる頃が沢も荒れ、一番退屈だ。

935三俣
しばし迷う。地形図と照らし合わせても935三俣である事は間違いと思われるがイマイチリーダーは納得していないようだ(ここで一度だけGPS確認)。少し進んでみよう。
「なんか違うみたいっすね。小滝が出てこない」
「でも先を見て。立って来てるよ。左岸側は急になって来ていて地形図とも合致する」連チャン小滝が出現し安堵。

いよいよラスボス、奥の大滝。
サラサラと白い水をレースの様に落とし流れ落ちる滝は、柔らかで美しい。
ここは「右岸側の窪から上がる」が落差がある。
「ロープ出さなくていいっすか」
「出してる記述無いから大丈夫かな」
しかし窪はグズグズ、特にセカンド以降は足元崩れ掴む草も引っこ抜かれて難易度が上がる。ここもリスク回避でお助け紐を投げてもらった。踏み跡をおうと懸垂はトイ状の真上。S藤くんははトイ状を登るのは困難とさらに上部から懸垂。結果全ての滝を巻くことになってしまい、本人は悔しそうだった(笑)

さあここで終了!かと思いきや、まだ詰めたいと言う。まあいいや付き合うよ~と続く(尾根に上がれるいい道あったら逃げようと心に誓う)。しばし詰めて源頭部。さすがに彼も満足したようで尾根に上がると言ってくれた。ホッとした。しかしまだ終わらない。
「大岳山まで行きましょう。すぐですから!」
まあここまで来たんだから頂上踏むかと地図を見ながら歩き始めるが、
(え!標高差300じゃん!すぐじゃないじゃん!)
結局20分ほど尾根を歩き大岳山山頂を踏む。20分の休憩とタマゴタケ観賞後に下山。

・S藤→ワラジ
・M木→ラバー
・ウエア→上部は濡れが少ないので盛夏は寒さより熱中症対策を。ネオプレンは途中で脱いだ。
・M木→水1リットルでギリギリ

出発時刻/高度: 08:39 / 582m
到着時刻/高度: 17:22 / 588m
合計時間: 8時間43分
合計距離: 15.92km
最高点の標高: 1230m
最低点の標高: 579m
累積標高(上り): 652m
累積標高(下り): 634m

海沢園地 0900

三段の滝0906

ネジレの滝 0916(60)1016
大滝 1020 (50)1110
740m二俣(3:2)
枠木大滝 1148(?)
奥の大滝 1356(25)1420?
源頭部 1440?
尾根 1445
大岳山1505(25)1530
海沢園地1715

感想

長距離・巻き・ロープワーク・地図読み、頂上まで詰め、沢登りフルコースだった。キラキラのデート沢も良いが、泥にまみれ草を掴む(時にはカエルも掴む笑)沢登りは「沢登りの本質」が感じられて満足感が違う。そしてお互いのスキルを補い合いながら成立させる沢登りのなんと充実することか!沢登りはチームワークだと言うことを改めて感じた1日だった。