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山行リスト/2022/3/24/五竜岳

Last-modified: 2022-09-30 (金) 15:13:07 (68d)
Top / 山行リスト / 2022 / 3 / 24 / 五竜岳
山行日2022年3月24-25日
山域北アルプス
ルート五竜岳
メンバー水流

記録

ルート:
3/24 白馬五竜スキー場アルプス平(10:00) 中遠見山(11:30) 大遠見山(12:10) 西遠見山(13:20 テント泊)
3/25西遠見山(5:40) 白岳(7:00) 五竜岳(8:40) 白岳(10:25) 西遠見山(11:10着12:30発) 大遠見山(13:00) 小遠見山(13:50) アルプス平(14:30)



ちょうど平日の休みの天気予報が良く山行に適した日となった。気圧配置を見てみると25日は高気圧に覆われて絶好の登山日和だが、24日は前線を伴った低気圧が通過するので朝まで風雪が強いだろう。

行先は上越国境稜線と迷ったが、八方尾根から見た五竜岳に立ちたくなりそちらに決めた。当初は日帰りで計画を始めたが、前日の降雪具合が分からないのと、山中でゆっくりしたくなりテント泊とした。

24日いつもなら高速の深夜割引を利かせたいので4:00には高速に乗れるように自宅を出発するが、早朝に着いてもどうせ現地で雪がやむのを待つ事となるだろうから遅出とし5:30に自宅を出て白馬五竜スキー場駐車場へ9:10に着いた。
雪は降っていないが霧で真っ白な中装備を身に着け、ゴンドラに乗り(登山者はゴンドラ乗り場で切符を購入する。ゴンドラ往復と山頂リフトの片道分で2000円)10:00アルプス平から歩き始める。

平日なのにスキー客は結構居る。スキーゲレンデに場違いな幕営装備の大きなザックを背負った人は目立つらしく「どこまで行くのですか?」や「その大きなリュックは何キロ有るのですか?」など色々聞かれながらの出発となった。(登山をしたくて興味が有るから聞くのかな?)

ガスだが、空は明るく標高を上げれば青空が期待出来そうだ。

小遠見山は帰りに寄れば良いので北側を巻くが、その頃にはガスが抜け青空となった。

遠見尾根は先ほどまでの積雪で深い所では股までのラッセルとなり歩みが遅くなる。ここで後続の登山者を確認し、ラッセルに疲れたら変わってもらえると安堵したが一向に近づいてこない。こちらが疲れて足が止まるとあちらも歩みを止めてしまう。最初は偶然かと思っていたが結局幕営地までその状況は変わらなかった。ラッセル泥棒って本当に居るのですね。

12:10天候が崩れ雪の降るなか大遠見山についた。ここからは増々深い雪となり疲労が甚だしくなり、これからずっとこうなのかと思うとめげてしまうので、取り敢えず短期目標を決め30歩進んだら息を整えるのに足を止めても良いとした。(30歩進まないと休めない縛り)それを繰り返せばいつかはたどり着くはずだ。

泥棒の気配を背後に感じながら13:20西遠見山へ至った時には雪が強まり、風も随分吹いてきた。

この先は尾根が細くなり、平坦地は五竜山荘までなく、時間にして1時間半は必要だろう。風雪も天気予報に反してどんどん悪化してくるので、残されていた暴風壁内でテントを張る。

夕暮れ時はテントの外で暮れ行く山並みを見ながら晩酌出来る事を期待してシュラフに潜り込んで昼寝する。
が、風雪は増々強くなりテントの中で水作りをする。ラジオを聴きながらビールをチビチビ飲んで18:00には満水のプラティバスを枕に寝た。(凍結防止の為)

夜中はテントが飛んでしまうのではという程の風が吹いていたが、何とか堪えてくれた。(撤収の時に分かったが、ポールが曲がっていた)

3/25 4:20に目が覚める。テントのジッパーを開けると極寒の強風の中、雲一つない空が広がっている。

温々のシュラフだが気合を入れて抜け出す。強風下に備えキチンと食事を取っておかねばならないのでお湯を沸かし十分に取る。

5:40アイゼンを装着しピッケルを持って行動開始する。

早速白岳の急登となる。表層雪崩が心配だったが風が強かったので雪は飛んでいてそれはないが、トレースも無くモナカ雪の踏み抜きで膝ラッセルをして黙々と登る。
稜線を見上げると地吹雪が起きていて、相当な風が吹いているようだ。

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7:00白岳山頂に立つと西風をまともに受ける稜線はすごい風だ。動くのを止めるとどんどん体温が奪われていくのを感じる。これ以上の防寒着は持っていないので、事故などで行動不能になったらヤバいなと少し恐怖を覚える。が、ネガティブな事は考えず、ルート取りを確認し、閉鎖されている五竜山荘の陰で装備を再点検して山頂を目指す。

7:40 武田菱西側のトラバースの通過が始まる。初めは傾斜が緩いものの谷は止まるような物が一切なく、こけたら数百メートル滑落だ。

G0を通過して核心のG2は距離100m程ある急斜度の雪面トラバースとなる。雪の状態は良いのでトラバースの直進も可能だと思われるが、かなりの威圧感である。

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頭上を見ると稜線は岩稜の際が雪面にずっと続いている。同じトラバースだが岩を手掛かりに出来るのでそちらの方が進みやすいだろう。オブザベーションすると繋がったので稜線への直上を行う。
単独なのでもし落ちれば連絡をしてくれる同行者も居ないので、途中で止まったとしても凍死するのだろうなと、単独行のリスクを感じ、絶対に失敗しない様アイゼンをしっかり蹴りこみ、ピックを刺して登る。10分程の緊張の後G2の稜線へ出た。今朝テントから見た黒々とした武田菱の上に居ると思うとなかなか感慨深い。

そこからも慎重に岩伝いに進み、頂上直下の急傾斜雪面を登ると山頂へと続く平らで幅広な平和な稜線に出た。進んでいくと黄色いキャップを被った山頂標柱が見え8:40遂に抱きしめる事ができた。

山頂からは360°の眺望で後立山から黒部を通り立山に達する稜線はもとより、頚城山塊から上越の山までクッキリ見える。

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途中、怖さでリタイヤを考えた時もあったが、登頂して本当に良かった。

全く飽きない絶景なのでいつまでも居たいが風が強く、寒さを強く感じてきたので後ろ髪をひかれながらも9:00下山を開始する。

下山はより危険なので、登りでは封印していたクォークを取り出し、ダブルアックスにして雪面をバックステップで慎重に下り10:10五竜山荘を通過して11:10テントへ戻った。

緊張からか物凄い疲れが出たので、テントに潜り込み少し仮眠した後に撤収し12:30 アルプス平へ向けて歩き出した。

次第に風が緩み平和な遠見尾根で何度も振り向き、登らせてくれた五竜岳に何度もありがとうと思いながら14:30アルプス平に着いた。

星空のもとビールを飲もうと思っていたのに天気予報が外れ、暴風雪となった1日目の夜は寂しかったですが、2日目は風が強かったものの最高の眺望のなか登頂出来て大満足な山行でした。

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