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|山行日|2021年4月27日|
|山域|奥多摩|
|ルート|つづら岩|
|メンバー|相場、小泉|
*記録
前回訪れたのは、丁度ひと月前である。初のアルパインゲレンデに恐怖を感じたと同時に、技術と経験を蓄え、成長したいという思いも膨らんだ。
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今回のテーマ は・ロープワークの確認・リードが可能であるか?・アルパインの経験値を上げたい。の以上である。武蔵五日市駅で待ち合わせ、相場さんにピックアップしてもらい、登山口有料駐車場へ向かう。駐車場代を払い、装備確認をしてスタート。新緑が眩しく、少し暑く、汗だくで、それぞれのペースでゲレンデを目指す。
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つづら岩へ到着し、東面を下見に行く。
相場さんと終了点構築の確認、装備確認し、東面初リードを挑戦することとした。
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短いルートであるため、トポは存在しない。年季の入ったリングボルトとハーケンがあり、大まかにルートを目視で確認。
相場さんから、ナッツのワイヤーが使えるかもしれないから念の為持っていくよう、二つ目までは同じ色のロープでクリップするよう助言と注意をもらう。
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リングボルト等の信頼性は無いので、絶対に落ちない事、極短い間隔でも、ヌンチャクを設置していくことを念頭におき、取り付く。
手がかり足がかりに神経を使いながら、体をゆっくりと押し上げる。ひしゃげたハーケンにナッツワイヤーが有効であった。終了点の立木まで到達することが出来た。
一つ一つ、作業内容を確認して、支点構築、セカンド確保の準備をする。
ゲレンデの極短いルートであるが、アルパインであることには変わりはなく、途中の支点も信頼性は無い、セカンドの相場さんの命を預かるわけだから、時間をかけて確認、確認をしてコールをする。安心感を持ってもらえるよう、ロープは張り気味にすることを心掛けた。
スルスルと登攀の相場さんに「初リードおめでとう」と声を掛けてもらうが、嬉しさよりも、ホッとした心境が正直なところであった。
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南面へ移動。
前回、セカンドで登攀している、右クラックルートにリードで挑む。
相場さんから念の為カムを持っていくよう助言をもらい、エイリアンを借りる。
人間の記憶なんて曖昧なもので、前回のイメージと全然違う。だが、前回登攀していることから「絶対いける」と自分を信じた。
「ゆっくり、マイペースで!」と声援をうけ、取り付く。
錆びたハーケンにヌンチャクをかけ、ぐんぐんと引っ張る。ある程度信頼がおけそうだ。体勢が安定している所でカムを設置してみるが、自信が無いので、すぐ近くのハーケンにもヌンチャクを設置する。A0でも構わない。絶対落ちない事を念頭に進む。1P終了点に到着。確認、確認をし、時間をかけ支点構築、セカンドフォローの準備をする。
再び、ロープ張り気味を意識し、ロープをたぐる。途中使用したカムは全く効いていなかったと注意をうける。2P目もリードの提案をもらうが、経験の無い箇所であり、安全と実力を考えるならばツルベでいくほうが、最もベストと思い、リードをお願いした。セカンドで無事終了点へ行けた。
昼食をとり休憩。
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一般ルートリードの提案も、心身共に自信が無い事から、オケラルートをお願いする。
Ⅲレベルである事から、逆に途中の支点が少なく、又取り付き地点の岩質は見るからに崩れやすい様子である事から、確実性が大事だと思った。無理そうなら直ぐに敗退するつもりで、取り付く。岩質を確認しながら、進む。閉所恐怖気味の自分としては、チョックストーンのトンネルが最もしんどかった。トンネルを抜け、ピッチを切る。立木に支点構築し、相場さんを迎え入れる。2P目は尾根沿いをほぼ歩くだけの様なのでリードで終了点まで行かせてもらう。
終了点の状況からボディビレイの体制で、セカンドを迎え入れることとした。懸垂下降のセッティングをし、無事下降し終了。
下山途中、相場さんの提案で、天狗の滝で足を冷やす。水は冷たかったが、新緑が美しく、心身共に癒された。
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反省点
・ボディビレイ時の体の向きに、問題があった。アクシデントがあっても、確保し続けられる体勢を考慮する。
・安全を考え過ぎ、過剰な設定を支点でおこなっていた。シンプルである事はアクシデントにも対応しやすい側面もあると考えられるからだ。
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アルパインでセカンドのフォローを担う経験を実際に体験する事で、責任への精神的負担が想像以上に大きいことを体感した。
今日に至るまで、フォローを担ってくれた方々に改めて感謝を申し上げます。
又、私のリクエストに心良く応えていただいた、相場さんにも感謝を申し上げます。