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山行リスト/2023/9/16/針ノ木谷 のバックアップ(No.1)


山行日2023年9月16-17日
山域北アルプス
ルート針ノ木谷
メンバー土肥

記録



ルート:
9/16 扇沢~針ノ木峠~針ノ木谷出合~船窪岳分岐~南沢出合~平丿渡場〜平乃小屋
9/17 平乃小屋〜黒部ダム〜扇沢



針ノ木古道が復活されたことを知り…だったか、黒部湖に渡し舟があることを知り…だったか、で、このルートを歩きたいと随分前に思っていた。奥多摩トレーニングに飽き、遠くに歩きに行こうかと考えた際に思い出したのが、このルート。天気予報がコロコロ変わり、直前の決断となってしまった。当時の計画は五色ヶ原を経由したものだったが、体力不足と疲労を翌週に残したくないため、ミニマムルートで決行することにした。それでも初日の行動時間はコースタイムで12時間。最終17:20の渡し舟に間に合わなければ、渡し場近くの避難小屋でビバークすることになる。オバケが出そうで怖いので、是が非でも間に合わせたい。満席だった毎日アルペン号にキャンセルが出て、出発当日に席を取れた。アルピコより1時間早く扇沢に着くので有り難い。


 まだ暗い午前4:30、ヘッデンをつけて歩き出す。序盤はよいペースで予想より早く大沢小屋通過。暫く行くと小屋が見えてきた。もう?針ノ木小屋が見えたら峠まであと少しのはず。奥多摩トレーニングのお陰か調子いいかも…な訳なかった…小屋に見えていたのはどデカイ岩肌であった。そうよね、そんな近い訳ない。次第に歩みは牛歩となり、トレーニング虚しくヘロヘロになって針ノ木峠に到着。


 ここからは楽しみにしていた峠からの下り。今は破線ルートになったようだが、踏み跡はしっかりあり、ピンクテープも随所にあって藪は刈られているのか歩きやすい。2000m位から水が出ると思っていたが、水が少ないようで1890m位で水が出できたので、沢靴に履き替え、沢の中をジャブジャブ歩く。めちゃくちゃ冷たい。峠までと違い、人っ子一人おらずとても幸せ。と浸っていたら、下流から人が…挨拶を交わすと、熊がいたから注意するようにとのこと!


 針ノ木谷出合を過ぎると本流で川幅は広くなり、登山道は左岸右岸につけられ、渡渉を繰り返すことになる。ずっと沢を降りたい気持ちもあったが、折角整備して復活させてくれた針ノ木古道を歩きたい気持ちもまたあり、高巻き箇所は登山道を行くことにした。踏み跡もありピンクテープもついていたが、草をかき分けたり枝をくぐったり、なかなか疲れた。高巻きも終盤、ガレ場の横断箇所で、暑さに耐えきれず涼を求めてそのままガレ場を降り沢に入った。その後も登山道を歩いたり沢の中を歩いたり、適当に楽しく降った。


 渡し舟の最終は17:20だが、その前の14:20に余裕で乗れる。南沢出合を過ぎ最終渡渉地点から後は沢から離れるため、シューズに履き替えたい。最終渡渉を終えた河原で時間調整も兼ね休憩することにした。沢靴と靴下を洗い、乾かしつつお昼ごはんを食べてゆっくりした。


 白砂の原っぱを幸せ気分で歩き、その後山腹につけられた道を行く。途中の避難小屋は思ったより全然キレイで快適そうだった。想定より随分早く平丿渡場に着いてしまった。平丿渡場は桟橋のようなものがあるのかと思ったが(コンクリートの渡し場は崩落してしまっていた)、木のハシゴ階段が黒部湖まで続いて唐突に終わっている。1時間もどこで待つの??仕方がないので、ハシゴ階段の途中横のガレ場に腰を降ろして、1時間ぼ~っとした。12:20の舟には間に合わないと思い、終盤は大分ゆっくり歩いたので、普通に歩けば間にあったであろう。とすると、このルートは時間的には日帰りできそうだ。そうはいっても、平乃小屋でのんびりした時間は幸せだったので、急ぐこともないか。


 エンジン音と共に渡し舟が近づいてきた。晴天の下、湖面から景色を楽しみつつ対岸へ渡る。楽しいなぁ。平乃小屋に着いて早速ビール。幸せな午後を過ごした。夕食は豪華で美味しかった。

 翌朝、平乃小屋から黒部ダムまではアップダウンがありキツイかと思っていたが、登り一辺倒より当然楽だし、橋などもあって変化に富んで楽しい道だった。激混みのクロヨンに着いて、 虹のかかった観光放水を見たら、さっさと帰ることにした。扇沢16時のバスを予約していたがキャンセルし、信濃大町駅に出て銭湯に行った後、あずさで帰京した。




4:30 針ノ木岳登山口
7:50 針ノ木峠
9:40 針ノ木谷出合
11:50 南沢出合
12:00 最終渡渉地点 休憩
13:20 平丿渡場
14:30 平乃小屋


5:50 平乃小屋
9:00 黒部ダム