山行リスト/2021/1/2/見晴らしルンゼ
山行日 | 2021年1月2日 |
山域 | 八ヶ岳 |
ルート | 見晴らしルンゼ |
メンバー | 師田・小林・水流 |
記録
当日、7:30に道の駅小淵沢に集合して、師田さんの車に同乗させていただき船山十字路を目指す。
船山十字路の駐車スペースは限られており、正月休みなので混雑を予想して車を一台に纏めたが、割合空いていて半分ほどの駐車具合だった。
装備を整えて8:00に林道を歩き出し8:30に林道の終点に着いた。ここから渡渉して踏み後明瞭な登山道に入り8:50二俣に着いた。
二俣は幕営適地でテントが一つ張ってあった。こんなにのどかで良い所にテン泊とは羨ましいと思いながら、テントを横目にクライミングの装備を整える。
私事だが、今回はペツルのクォークとダートを初投入なのでテンションが上がりまくりだ!
二俣からいよいよゴルジュに入り一路att2170mの三俣を目指し幾つかのナメ滝を通過して到着。
ここから上流に向かって一番左が見晴らしルンゼへの沢だが、今回は一番右の沢を選択する。師田さん曰く「ずいぶん前にソロで登って良い滝だった」との事で期待が膨らむ。
滝の直下に立ち見上げると15m程の高さがあるが、氷の発達は進んでおらず、上部の垂直部分は氷が少なく岩が露出していて、さらにその上は氷がなく草付きを登る様でミックスルートの様相が伺える。
10:30私にリードさせて頂けるとの事で喜んで滝に取り付く。下部は訳なく進めるが、垂直になると氷が痩せてアックスを打つことも厳しい所が出てくる。当然スクリューも氷を突き抜けて岩に当たる所ばかりで中々打たせてもらえない。かなり苦しんだが、岩のクラックにフッキングしてやっと抜けた。
が、この後に氷のない草付きを3メートルほど左上しないと支点まではたどり着けない。
そこはかなりの急斜面で、凍った土は数センチしかなくその下は岩でアックスを十分に刺す事が出来ない。また、上部は氷が少なく滝の右端にしかスクリューを打てず、左上中に落ちたら、トラバースの通過と同じで振られてしまい、滝の氷で切られて結構なケガをする事が想像できる。
ギブアップしたい気持ちを抑え、左手で草付きに何とかフッキングが成功し右手はアックスを放して岩をアンダーで掴みやっと取り付けた。しかし、問題はここからで再び右手に掴んだアックスが草付きに掛からないと終わりだ。必死に掛かる所を探すが一向に見つからない。手前側はダメなようなので、恐怖に打ち勝ち背一杯に伸ばして腕を振るとフッキング成功。僅か2メートル弱だったが怖かった~。
無事核心を超えて灌木でトップロープの支点を構築して懸垂下降を行う。途中に振られ止めのスクリューを一点入れて下まで降りてロープを引くと何と動かない!反対のロープを引くと数メートルで止まってしまう。支点と振られ止めの間にロープの結び目が入ってしまっている。システムを理解していない自分がつくづく情けない(泣)。
これの解消に師田さんがマッシャーで向かって頂きやっとトップロープが使えるようになった。
稚拙なロープワークで皆さんの貴重な時間を無駄にしてしまいすみませんでした。
その滝は各々一本ずつ登り、三俣へ13:20に戻り、真ん中の沢へ向かうと結構大きな滝が現れた。先ほどの滝とは違って幅が広く氷の厚みも充分にあり条件はよさそうだ。
今度は師田さんリードでロープを張ってくださる。
滝は2段になっていて師田さんの様子は伺い知れないが、氷が硬くて苦戦されている様だ。
ダブル50mのロープを一杯まで使い支点構築完了して降りてこられた。
「氷が硬いが、面白いよ!」との事。
二番手は小林さんで続いて私が登った。
滝の下部は足の置き場が十分にあり、それを過ぎて中間部から段々と立ってきて垂直になる登りごたえのある楽しい滝だ。(トップロープなので怖さは一切無かった。)
まだ登りたかったが日没の早いこの時期なので15:00過ぎに登攀を終了し15:40下山を開始して、17:20真っ暗な中船山十字路に到着。
楽しいクライミングなのに時間切れで登攀の回数が出せなかった。
一つ目の滝で私のミスがなければ、もっと登れたのにと皆さんに申し訳なく思います。
今後はロープの動きをよく予測して失敗の無い支点構築をして行きたいです。